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勇気


おはようございます。

ムサ・コジです。 カレンダーが新しくなりました。 新しい年の始まりです。 カレンダーを変えるというイベントは、こころのけじめ、区切りという点で役に立つのかもしれません。 何か新しい時間が流れるような、そんな“感じ”になるのかもしれません。

このような“感じ”も私たちの習慣、文化、概念から生まれるものです。 私たちに生まれるこのような感覚は、二つの経路から生まれます。 ひとつは、五感が触れる様々な情報・エネルギーによってです。 もうひとつは思考・妄想から生まれます。

何か不快な感覚が生まれたとしたら、 そのいずれかということになります。

心地よい感覚が生まれても、そのいずれかとなります。 心地よい感覚も不快な感覚も“感覚”にすぎません。 感覚は感覚なだけです。 しかし、この感覚が私たちの人生を翻弄させる原因になっているのです。 ですから、とても慎重に丁寧に生まれる感覚に気づかなければなりません。  しかし、その生まれた感覚は消えていきます。 そして、また新しい感覚が生まれます。 生滅を繰り返し続けるのです。 それは厳密にいえば瞬間のことです。 ですから、あらわれた感覚に右往左往しないことです。 不快な感覚は当然ですが、快適な感覚もそうです。 ただ、その生滅の流れにまかせるのです。 私たちのこころが乱高下するのは、 その自然な流れを認めることをせず、逆らおうとするからです。 止めようとするからです。 逆らうからこころが揺れ動くのです。 ただ静かに“感覚”の流れに気づき、観続けてみましょう。

今回のbiブログは、、、

「勇気」というテーマです。

勇気という言葉にどのように反応するでしょう。 そして、この言葉はどのような時に使うのでしょう。 「戦う」という場面がでてくるのではないでしょうか。 では、誰(なに)と戦うのでしょう。 敵、ライバル、恐怖、弱気、怠け、、などという言葉がでてくるではないかと思います。

では、何のために戦うのでしょうか。 「勝つ」ため、「負けない」ためということになるでしょう。 敵に勝つため、ライバルに勝つために、勇んでものおじせず立ち向かう、こと。 それが“勇気”。 ものおじしないためには“恐怖”“弱気”“怠け”を克服しなければなりません。 そのためには“恐怖”“弱気”“怠け”に立ち向かわなければなりません。 では、立ち向かうとはどういうことでしょう。 やっつけること。 破壊すること。 戦うこと。 面と向かうこと。 このようになるのではないかと思います。 ほとんどの人がこのように理解し、そして行動しようとします。 しかし、恐怖、弱気、怠けを克服することはできません。 無理して、繕って、上辺だけ、思考だけで“強い気持ち・強さ”というイメージを創ろうとするだけです。 つまり偽物にすぎないのです。 飾りにすぎないのです。 もろい鎧にすぎないのです。 本質・根っ子は変わっていません。 “恐怖”“弱気”“怠け”は厳然と存在しているのです。 “強い”というイメージの鎧をまとっている、私たちの本質・自性はとても弱いのです。 そしてとても愚かなのです。 しかし、   「あなたはとても臆病ですね」 「あなたはとても弱い人間ですね」 「あなたは今恐怖で怯えていますね」 「あなたは愚かな人ですね」 「あなたはなまけものですね」 などと、人から言われると私たちは素直に認めることができません。

「私は臆病ではありません」 「私はなまけものではありません」 「私は弱くはありません」 などと答える、もしくは答えたいと考えるでしょう。 そのようなことを、認めることができないのです。 どうしても“私”は強くなければいけないのです。 “私”は“出来る人”“積極的な人”でなければならないのです。 しかし、それは間違った見解です。 邪見と言います。 そもそも私たち生命のこころの根っ子にあるのは、 不安、不満です。 生きていくことに対する潜在的な不安、不満です。 不安、不満は恐怖・怯えからきています。 つまり、臆病なのですね。 これはどうしようもない事実です。 今ここに生命として存在している限り、 どうしようもないことなのです。 だとしたら、素直に、、、 「はいそうです。私は臆病です」 「はいそうです。私は弱い人間です」 「はいそうです。私は愚かな人間です」 と認めるばいいわけです。 それが“勇気”です。 素直に事実を認めること、それが“勇気”です。 実はこのように素直に私たちの中にある、 愚かな部分を平静に観ることで、 愚かな部分は自然に消えていきます。 そのことをブッダは発見したのです。 素直にありのままの事実を認め、観察すること。 そうすることで、、         臆病が消えていきます。 恐怖が消えていきます。 弱さが消えていきます。 愚かさが消えていきます。 そして、智慧があらわれます。 結果として私たちのこころの根っ子が変わります。 こころの根っ子が自由になります。 恐怖、怯えから解放されます。 不安、不満が消えていきます。 こころの根っ子からすっきりするのです。 落ち着くのです。 平和になるのです。 強がるのはやめましょう。 見栄をはるのはやめましょう。 飾るのはやめましょう。 繕うのはやめましょう。 戦うのはやめましょう。 ポジティブぶるのはやめましょう。 それは無駄なことです。 清らかな、潔い“勇気”で、 私たちの中にあらわれる“愚かさ”、 そして“無智”を認めましょう。 それが最善の道であり、最勝の道なのです。

すべての生命が幸福でありますように。

 〜ブッダの悟りのプロセスを具体的に理解し実践するプログラム ブッダの冥想とマインドフルネス(所感) ・1/28(日)「“こころ”の学校…特別編」

〜ブッダの説く“怒り”について〜開催


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